コラム
もしかして病気のサインかも!? 更年期障害と耳鳴りの関係とは
「最近なんだか耳鳴りがする」ということはありませんか?
40才を過ぎ、更年期障害のさまざまな症状が出始めるころ、症状のひとつとして耳鳴りが起きることがあります。
耳鳴りにはさまざまな原因が考えられますが、更年期障害によっても起こることがあるのです。一見関係のないようにも思える耳鳴りと更年期障害ですが、一体どのようなつながりがあるのでしょうか。今回は、更年期障害による耳鳴りの原因と、症状を抑える方法を紹介します。
耳鳴りの原因
更年期障害による耳鳴りは、閉経前後に「エストロゲン」「プロゲステロン」といった女性ホルモンが減少し、自律神経の乱れが起こることが原因です。
自律神経が乱れると体内の余分な水分や老廃物が「痰湿(たんしつ)」と呼ばれる粘り気のある不必要な物質となり、血中に溜まっていきます。
血中に痰湿が溜まっていくと、中性脂肪やコレステロールといった物質に変化して血行不良を招き、耳の周りの血管にも詰まりが起きるため、耳鳴りがするのです。
このほか更年期障害によるイライラがストレスとなり、ストレスの蓄積が原因で耳鳴りを起こすこともあります。
また、高血圧や糖尿病、腎臓病、うつ病や脳の疾患が原因で耳鳴りが起こることがあります。
その場合、耳鳴り以外の症状も併発している場合があるので、体のサインに気づいたら病院を受診するようにしましょう。
更年期が原因の耳鳴りを抑える方法
更年期障害が原因で起きる耳鳴りは主に「女性ホルモンのバランスを整えること」と「ストレスを減らすこと」で軽減するといわれています。
女性ホルモンのバランスを整える
代表的な治療法としてホルモン充填療法がありますが、冬虫夏草(とうちゅうかそう)など生薬に使われる天然素材などを配合したサプリメントが効果的な場合もあります。
サプリメントや漢方はホルモン充填療法に比べ効き目は穏やかですが、副作用も少なく負担が少ないおすすめの方法です。
また上記にも挙げたように、できるだけ血液をサラサラにし、痰湿を溜めないようにすると症状の改善が期待できます。
血液をドロドロにするトランス脂肪酸を含んだ食品や暴飲暴食を控え、こまめに水分を摂り運動による発汗などで血液のめぐりをよくするよう心がけましょう。
ストレスを減らす
ストレスは、過労や睡眠不足が原因で蓄積されていきます。
バランスの良い食事と規則正しい生活リズムで、熟睡できる睡眠をとるようにしましょう。心配事などを抱えたまま就寝すると、不安な気持ちから不眠を招きかねません。就寝前はなるべくリラックスして、熟睡できるようにしましょう。
リラックスするのにおすすめなのは、好きな香りのアロマオイルやフレグランスを就寝前に使うことです。
そのほか、熟睡するためには入浴後の「深部体温の低下」を利用するという方法もおすすめです。
睡眠と体温は密接に関係しており、体は一度深部まで温められた後、急激に冷やされることで眠気を感じる性質があります。
熱すぎない浴槽に浸かり、入浴後汗が引きほんの少し体が冷えてきたと感じたところで入眠すると効果的に熟睡することができるでしょう。
今回紹介した内容を日常の中に取り入れて、更年期による耳鳴り解消を目指しましょう。
それでも耳鳴りが収まらず長引くようであれば耳鼻科を受診することをおすすめします。